回帰分析 (regression analysis)
独立変数が1つの場合は単回帰分析、独立変数が2つ以上の場合を重回帰分析と呼び区別します。従属変数および独立変数は、基本的にスケール変数しか利用できませんが、独立変数には2値変数やダミー変数に変換したカテゴリ変数を用いることも可能です。
要因(独立変数)の影響の大きさを表す指標として回帰係数(係数)やその信頼区間の計算を行うことができ、従属変数に対する影響の大きさを調べたり、従属変数を予測したりすることができます。また、重回帰分析の場合は、標準化係数によって従属変数に対してどの独立変数が重要かを識別することができます。回帰式の残差 residual には正規性と等分散性を仮定するため、実際の分析では、残差の検討や決定係数による回帰式の説明力を確認することも重要です。
回帰分析は直線の式に要約するため、より正確には線形回帰分析と呼び、分散分析や共分散分析と同じく一般線形モデル(GLM)に含まれます。
相関係数が2つの変数の比例関係を示すのみであるのに対し、回帰分析の場合は一方からもう一方の変数を説明する関係性となります。さまざまな多変量解析の基礎となる手法で、応用範囲も広いです。
このように、線形回帰分析において従属変数と独立変数で利用できる変数の尺度は、スケール(量的)変数のみですが、従属変数としてカテゴリ(質的)変数や生存時間を利用する場合は、それぞれ、ロジスティック回帰分析やCox回帰分析を適用します。
線形回帰分析は、IBM SPSS Statisticsの基本ソフトBaseのみで実行可能です。
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