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カプラン・マイヤー法(Kaplan-Meier method)

公開日:  最終更新日:2020/06/17   Analytics method 

カプラン・マイヤー法 Kaplan-Meier method は、イベントが発生するまでの時間(生存時間)を分析する生存時間分析 Survival time analysis の手法です。例えば、異なる治療法や薬剤の違い、リンパ節転移の有無などによって、生存に差が認められるかを分析することができます。医療分野において多用されていますが、さまざまな目的で利用することができ、ビジネスの領域では、解約や離職の分析などにも応用されています。

カプランマイヤー法

カプラン・マイヤー法の特長として、期間内にイベントが起きなかった例を「打ち切り」として分析に含めることができる点が挙げられます。例えば、手術から再発までの時間を分析する際に、途中で転院したり、治療を中断したケースは、少なくとも再発していないためイベントに該当しませんが、欠損値として分析から除外してしまうとバイアスがかかります。打ち切り例は、イベントが起きるまで(打ち切りになるまで)は生存率の計算に寄与し、打ち切り後はケースから除外される形で扱われます。

生存曲線

生存曲線は、横軸に時間、縦軸に生存率を示したグラフで、ある時点における生存率を確認したり、グループによる差を比較することができます。この例では、2つの治療法による生存率の違いを視覚化しており、治療法B の方が、生存率が高いことが読み取れます。また、打ち切り例には縦線などの記号がプロットされますが、生存率が更新されず、グラフが水平に推移していることが分かります。

生存時間は、打ち切りも含まれるため、代表値は平均値ではなく、中央値がよく利用されます。中央値は、50%が死亡し残りの50%が生存するちょうど半分の時間です。以下の例では、治療法Aの中央値が40か月、治療法Bの中央値が146か月で、治療法Bの方が治療効果が高いことが読み取れます。

さらに、有意差が認められるかどうかを調べる場合、ログランク検定(Log Rank test)がよく用いられています。IBM SPSS Statisticsでは、そのほかに、一般化ウィルコクソン検定(Generalized Wilcoxon test)、タローン・ウェア検定(Tarone-Ware test)の実行が可能です。

カプラン・マイヤー法は、独立変数(要因)を1つしか用いることができませんので、患者の年齢・性別・体重などのその他の要因(共変量)の影響は考慮していません。つまり、単変量の解析に該当します。そこで、Cox回帰分析を用いると、複数の共変量を用いた多変量解析に拡張することができ、患者の背景因子を制御した影響の大きさを調べることができます。

SPSSでは、Advanced Statisticsオプションが生存時間分析に対応しており、分析メニュー内に「生存分析」が追加され、Kaplan-MeierやCox回帰分析を実行することができるようになります。

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